沖縄の南部、糸満市の端に位置する**大度浜海岸(通称:ジョン万ビーチ)**は、観光客にはあまり知られていない隠れた名所です。那覇空港から車で約40分ほどの距離にあり、地元のダイバーやシュノーケラーにはよく知られているスポットです。
■ 知る人ぞ知る透明度抜群のビーチ
大度浜海岸の最大の魅力は、驚くほどの透明度を誇る海。サンゴ礁に囲まれた穏やかな浅瀬では、熱帯魚が泳ぎ回る姿を間近で見ることができ、まるで天然の水族館のようです。天気の良い日には、水面に太陽の光が反射して海底がキラキラと輝き、思わず息をのむ美しさです。
■ シュノーケルやダイビングにも最適
このビーチは、初心者でも楽しめるシュノーケリングポイントとしても知られています。波が穏やかで遠浅のため、小さなお子様連れの家族にも安心。また、少し沖に出れば本格的なダイビングスポットもあり、ウミガメに出会えることもあるのだとか。
■ 平日はほぼ貸切!?静けさが魅力
観光地化されていないため、平日であればほぼ貸し切り状態で楽しめることも珍しくありません。静かな環境の中で、海の音を聞きながらゆったりと過ごす時間は、まさに贅沢そのものです。写真撮影にも最適で、他の人の映り込みを気にせずに絶景を独り占めできます。
■ 注意点もチェック
自然のままの海岸であるため、シャワーや更衣室といった設備は最小限です。また、岩場が多いため、マリンシューズの着用がおすすめ。潮の流れが強い場所もあるため、泳ぐ際は無理をせず、事前に満潮・干潮の時間を調べておくと安全です。
地元の人が通う本当の沖縄の海を体験できるジョン万ビーチ。観光スポットの喧騒から離れて、静かに自然と向き合いたい人にはぴったりの場所です。
東村ふれあいヒルギ公園【国頭郡東村】
沖縄本島北部、豊かな自然が残る東村に位置する「東村ふれあいヒルギ公園」は、沖縄ならではのマングローブ林を間近で体験できる穴場スポットです。大自然とふれあえるこの場所は、派手さはないものの、静かで癒される時間を過ごすことができます。
■ 沖縄最大級のマングローブ林
この公園の最大の見どころは、沖縄最大級といわれるヒルギ(マングローブ)林。ヒルギとは、干潟や河口など潮の満ち引きがある場所に育つ植物で、複雑に絡み合う根っこが独特の景観を生み出しています。
この自然の中を、木道や展望台からゆっくり歩いて観察できるのがこの公園の魅力です。野鳥やカニ、小さな魚たちなど、生態系も豊かで、子どもから大人まで楽しめます。
■ カヌーでマングローブの中を探検
おすすめは、カヌー体験。地元のガイドさんが案内してくれるツアーがあり、実際に水上からマングローブ林の中を進んでいくという貴重な体験ができます。静かな水面をゆっくりと漕ぎながら、自然の音に耳を傾けるひとときは、非日常そのもの。
カヌー初心者でも安心して参加できるよう、安全講習やライフジャケットの着用などもきちんと整備されています。
■ 夕暮れ時の神秘的な景色
特におすすめなのが、夕暮れ時のヒルギ公園。夕日が水面に映り込み、マングローブの影とともに幻想的な風景を作り出します。観光客が少ないため、ゆったりと景色を楽しむことができ、写真映えも抜群です。
■ アクセスと周辺情報
・那覇市から車で約2時間半
・入園は無料、駐車場も完備
・近くには「福地ダム」や「つつじエコパーク」など自然を楽しめる場所が点在
派手なリゾートとは一線を画す、自然との深いふれあいができるヒルギ公園。都市の喧騒から離れ、静けさの中で心と体をリセットしたい人にぴったりのスポットです。
仲原遺跡(なかばるいせき)【読谷村】
沖縄の文化や歴史に興味がある方にぜひ訪れてほしいのが、**読谷村(よみたんそん)にある「仲原遺跡」**です。ここは、沖縄で最も古い集落遺跡のひとつとされ、約3,000年前の暮らしの痕跡が残る貴重な場所です。
■ まるで古代の村にタイムスリップ
仲原遺跡では、古代の住居跡や石器、土器などが実際に復元・展示されています。地面には住居の丸い跡がくっきりと残っていて、「ここに人が住んでいたんだ」とリアルに想像できる点が魅力です。
復元された竪穴式住居の内部も見学でき、当時の暮らしを五感で感じることができます。地元の小中学校の社会科見学の定番でもあり、学びの場としても活用されています。
■ 静かな丘の上で感じる歴史の重み
遺跡は緩やかな丘の上に位置し、眺望も良好。周囲には大きな建物がないため、風が吹き抜ける音や鳥のさえずりが心地よく、静かな環境の中でじっくりと歴史に浸ることができます。
観光地化されていないため、訪れる人は少なく、ほとんどが地元民か歴史好きのリピーター。混雑とは無縁で、自分のペースで散策できます。
■ 周辺スポットとの組み合わせもおすすめ
仲原遺跡のすぐ近くには、小高い場所にある**「読谷山展望台」**があり、読谷の自然や集落を一望できます。また、遺跡の近くには小さな公園や休憩所もあり、軽いピクニックにもぴったりです。
カフェや地元食堂も周辺に点在しているので、歴史探訪のあとに地元の味を楽しむプランもおすすめです。
■ アクセスと注意点
・那覇市内から車で約1時間
・駐車場あり(無料)
・遺跡内は舗装されていないため、歩きやすい靴がおすすめ
・夏場は日差しが強いので、帽子や水分補給を忘れずに
派手な観光地では味わえない、「沖縄の原点」とも言える場所が仲原遺跡です。地元民でも足を運ぶ機会は少ないですが、訪れるたびに新たな発見がある、そんな深みのあるスポットです。
備瀬のフクギ並木【本部町】
本部町(もとぶちょう)に位置する備瀬(びせ)のフクギ並木は、「昔ながらの沖縄の風景」が色濃く残る癒しのスポットです。沖縄美ら海水族館のすぐ近くにありながら、観光地化されすぎていない、静かで落ち着いた場所として地元民にも人気があります。
■ フクギのトンネルが作る別世界
「フクギ」とは、防風・防潮林として昔から沖縄の集落で植えられてきた木で、葉が分厚く風雨に強いのが特徴です。備瀬地区にはこのフクギが数百メートルにわたってトンネル状に並んでおり、まるでジブリの世界に迷い込んだような感覚になります。
夏でも木陰が涼しく、セミの声や風の音を聞きながら歩くその時間は、まさにスローライフそのものです。
■ 自転車や水牛車でのんびり観光
フクギ並木は徒歩でも十分楽しめますが、レンタサイクルや水牛車に乗ってゆっくり回るのもおすすめ。レンタサイクルなら30分〜1時間程度で一周でき、道が平坦なので子ども連れや運動が苦手な方でも安心です。
また、水牛車では地元のガイドが案内しながらフクギや集落の歴史を話してくれるため、より深い理解と発見があります。
■ 海と緑が同時に楽しめる贅沢なロケーション
並木を抜けるとすぐに備瀬の海岸が広がっています。遠浅の海で、潮が引いたときには干潟を歩いて散策することもできます。サンゴのかけらや小さな生き物を見つけるのも楽しみのひとつです。
夕暮れ時には、フクギ並木越しに夕日が差し込み、フォトジェニックな景色が広がります。混雑していないため、静かな時間をしっかり満喫できます。
■ アクセスと周辺情報
・那覇市から車で約2時間(沖縄自動車道利用)
・近くに「沖縄美ら海水族館」や「エメラルドビーチ」あり
・フクギ並木周辺にカフェやお土産屋も点在
・無料駐車場あり(混雑時は有料パーキングも利用可)
備瀬のフクギ並木は、観光地の喧騒を忘れさせてくれる、地元民にも愛される癒しスポットです。自然と伝統が調和したこの場所で、心からのんびりとした時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
浜比嘉島(はまひがじま)【うるま市】
沖縄本島中部、うるま市の東側に位置する浜比嘉島は、橋でつながっている離島のひとつで、車で気軽に行けるアクセスの良さが魅力です。観光地としてはまだあまり知られていませんが、神話や信仰が息づく、静かな時間が流れる島として地元民に愛されています。
■ 神話の舞台「シルミチュー霊場」
浜比嘉島で最も有名なスポットのひとつが、**「シルミチュー霊場(うがんじゅ)」**です。ここは、沖縄の創世神「アマミキヨ」と「シネリキヨ」が住んでいたと伝えられる場所。階段を上っていくと、岩の間にぽっかりと開いた洞窟が現れ、神聖な空気が漂う神秘的な空間です。
地元の人々にとっては今も大切な拝所(うがんじょ)であり、手を合わせに来る方も少なくありません。観光の際は、敬意を持って静かに訪れましょう。
■ ローカルな島の風景と人の温かさ
島内には大きな観光施設はありませんが、古い赤瓦の民家や石垣が立ち並び、昔ながらの沖縄の集落風景が残っています。ゆっくりと歩いて回ることで、地域の暮らしや文化が垣間見えるのも魅力のひとつ。
観光客が少ないため、地元の方と気さくに会話ができる機会もあり、素朴で温かな人々とのふれあいが旅の思い出をより深いものにしてくれます。
■ 穴場ビーチでのんびりと
島の南側には、アマミチューの墓近くのビーチや、小さな入り江のような天然の浜辺が点在しています。透明度が高く、静かな海でのんびり過ごすにはうってつけです。
シュノーケリングを楽しむ人もいれば、ただ波音を聞きながら昼寝をする人も。観光客が少ないからこそ味わえる、何もしない贅沢な時間が流れています。
■ アクセスと便利情報
・沖縄本島から車で約1時間
・海中道路を渡って平安座島経由でアクセス可能
・カフェや民宿も少数あり(事前に営業確認がおすすめ)
・地元の商店でちょっとした買い物も可能
浜比嘉島は、神話と自然が調和した“癒しの島”。沖縄らしさをゆっくり味わいたい方にはぴったりの場所です。観光地の喧騒を離れて、自分だけの時間を過ごしてみてください。
知念岬公園(ちねんみさきこうえん)【南城市】
沖縄本島南部の南城市にある知念岬公園は、地元民の中では有名な**“絶景穴場スポット”。断崖の上に広がる開放的な芝生の公園からは、目の前に広がる太平洋を一望でき、晴れた日には離島まで見渡せるほどの壮大なパノラマビュー**が楽しめます。
■ 一面に広がる水平線と絶景の岬
知念岬公園の魅力は、何といってもその360度に近い大パノラマの景色。公園の先端は断崖になっており、足元には波しぶきが立つ青い海。遠くには久高島(くだかじま)やコマカ島が見え、まるで空と海の間に立っているような感覚になります。
観光ガイドには大きく取り上げられていませんが、地元の人々にとってはドライブや散歩の定番コース。朝・昼・夕方でまったく違った表情を見せるのも魅力の一つです。
■ 朝日と星空の名所
特におすすめなのが、早朝の朝日と夜の星空。岬の東側は太平洋に面しているため、水平線から昇る朝日が真正面に見えます。空が淡いオレンジから青に変わっていく様子は、言葉にできない美しさ。
また、周囲に大きな建物や街灯が少ないため、夜には満点の星空を観察できるスポットとしても知られています。地元のカメラマンや星空ウォッチャーがよく訪れる場所です。
■ 静かで落ち着いた空間
平日は観光客も少なく、地元の人がジョギングしたり、お弁当を広げたりする程度の静かな雰囲気。ベンチや東屋も整備されていて、ゆっくりとくつろげる空間です。
トイレや駐車場も完備されており、小さなお子さん連れでも安心して利用できます。公園自体は小さめですが、景色のインパクトは非常に大きく、短時間でも訪れる価値があります。
■ アクセスと周辺情報
・那覇市内から車で約45分
・無料駐車場・トイレあり
・近隣に「斎場御嶽(せーふぁうたき)」や「知念城跡」など歴史スポットも点在
・朝のドライブやサイクリングにも最適
知念岬公園は、派手さはないけれど心に残る絶景スポット。観光地とはひと味違う、地元の人がこよなく愛する沖縄の自然美を、ぜひ自分の目で確かめてみてください。
宮城島の果報バンタ(かふうバンタ)【うるま市】
「果報(かふう)バンタ」とは、沖縄の言葉で「幸せ岬」という意味。その名のとおり、ここは訪れるだけで幸福な気持ちになれるような絶景が広がる穴場スポットです。うるま市にある宮城島の東側に位置し、海中道路を渡って行くことができます。
■ エメラルドグリーンの絶景
果報バンタから見える海は、まさにエメラルドグリーンのグラデーション。眼下にはサンゴ礁が広がり、透き通った海の色が時間とともに変化する様子は、言葉を失うほどの美しさです。
高さ約70メートルの断崖の上から見下ろすこの景色は、写真では伝えきれないスケール感。晴れた日には、空と海の青が地平線で溶け合うように広がります。
■ 観光客が少ない静かな場所
美ら海水族館のような有名観光地と比べると、果報バンタはまだ観光客が少なく、地元民の憩いの場的存在です。広すぎない展望スペースにベンチもあり、のんびりと海を眺めたり、読書をしたりするにも最適です。
インスタグラムでじわじわと人気が出てきていますが、まだ「穴場」と呼べる落ち着いた雰囲気が残っています。
■ 塩工場「ぬちまーす観光製塩ファクトリー」にも立ち寄ろう
果報バンタのすぐそばには、沖縄の有名な塩ブランド「ぬちまーす」の工場があり、見学や塩作り体験、ショップでの買い物も楽しめます。ここでしか手に入らない限定商品や、美容・健康志向の高い商品も豊富。
この工場から歩いてすぐ果報バンタへ行けるので、観光と買い物を一度に楽しめるのも大きな魅力です。
■ アクセスと周辺情報
・那覇市内から車で約1時間半(海中道路経由)
・無料駐車場・トイレあり
・ぬちまーす工場併設のカフェで軽食・ドリンクも可
・風が強い日もあるので、帽子は飛ばされないよう注意
果報バンタは、「自分だけの絶景を見つけたい」そんな人にぴったりのスポットです。沖縄の豊かな自然と、まだ知られていない美しさを体感できる場所として、訪れる価値は十分にあります。
沖縄の“本当の魅力”は、穴場にこそある
沖縄には有名な観光地が数多くありますが、今回ご紹介したような**「地元民だからこそ知る穴場スポット」**には、また違った魅力が詰まっています。人が少なく、自然や文化の“本来の姿”を肌で感じられる、そんな場所こそが沖縄らしさを実感できる本当の旅の舞台かもしれません。
大度浜海岸の静かな海で泳ぎ、ヒルギ公園でマングローブの生命を感じ、古代の遺跡に歴史を想い、フクギ並木の中でゆったりと過ごす――。浜比嘉島で神話の風を感じ、知念岬で壮大な朝日を見上げ、果報バンタで息を呑む絶景を堪能する。
どの場所も、観光パンフレットには載っていないけれど、地元の人が本当に大切にしている場所ばかりです。
次回沖縄を訪れる際は、ぜひメジャースポットに加えて、今回ご紹介したような穴場スポットにも足を運んでみてください。きっと、これまでとは一味違う沖縄の魅力に出会えるはずです。
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