Googleアドセンスに合格するためには、まず「そもそも自分のサイトが申請可能な状態なのか?」を確認することが第一歩です。ここでは、申請前に絶対に押さえておきたい基本条件について解説します。
Googleアカウントの準備
アドセンスの申請には、Googleアカウントが必要です。既にGmailなどを使っている場合は、そのアカウントで問題ありません。ただし、ビジネス用やサイト専用の新しいGoogleアカウントを用意しておくと、管理がしやすくなります。
対象年齢と国別の制限
Googleアドセンスには年齢制限があります。申請者は18歳以上である必要があります。また、アドセンスが提供されていない国や地域もあるため、日本を含む対象国であることも確認しておきましょう。
参考リンク: Google アドセンスの利用可能地域一覧
サイト運営期間と独自ドメインの必要性
かつては「サイト運営期間が6ヶ月以上必要」と言われていましたが、現在はコンテンツの質が重視される傾向にあります。とはいえ、開設して間もないサイトは審査が通りにくいため、最低でも1ヶ月以上の運用歴があり、**ある程度の記事数(10記事以上)があることが望ましいです。
また、独自ドメイン(例:www.example.com)**の使用が強く推奨されています。無料ブログやサブドメインでは審査に通らないケースも多く、信頼性の面からも独自ドメインの取得をおすすめします。
合格するためのサイト構成とコンテンツのポイント
Googleアドセンス審査で最も重視されるのが、サイトの中身=コンテンツです。ただ記事があるだけでは不十分で、「ユーザーに価値を提供しているか?」という観点が極めて重要です。ここでは、アドセンス合格に直結するコンテンツ作りとサイト構成のポイントを解説します。
オリジナルコンテンツの重要性
Googleは独自性のある情報を非常に重視します。他サイトのコピーやリライトだけの記事は評価されず、最悪の場合「ポリシー違反」として不合格になります。
オリジナルコンテンツとは?
- 自分の経験や知識に基づいた内容
- 他の記事にない視点や切り口
- 実際に使ってみた感想・レビュー
たとえば、「ブログの始め方」について書く場合でも、自分が実際に使用したサービスや苦労したポイントを加えることで、唯一無二の記事になります。
十分な記事数と文字数の目安
アドセンス合格者の多くは、10記事〜20記事程度を目安にしています。もちろん、数だけでなく1記事あたりの質が重要です。
文字数の目安
- 最低でも1,000文字以上
- 理想は2,000〜3,000文字程度
ただし、文字数が多ければいいというわけではなく、内容がしっかりしていて、読者にとって有益であることが最優先です。
カテゴリーとタグの整理
記事が増えてくると、カテゴリーやタグの整理が重要になってきます。これらを適切に設定することで、Googleのクローラーにもユーザーにも分かりやすいサイトになります。
ポイント
- カテゴリーは5個以下に絞る
- タグは多用しすぎず、記事の補足として使う
- カテゴリーごとに記事が2本以上あるのが理想
また、サイト全体が特定のテーマに沿って構成されている(=専門性がある)ことも、アドセンス合格の後押しになります。
ユーザーに信頼されるサイトデザイン
アドセンスの審査では、見た目や使いやすさも評価の対象になります。コンテンツがどれだけ充実していても、サイトのデザインが雑だったり、読みづらかったりすると不合格になることも。ここでは、信頼感と使いやすさを両立したサイトデザインのポイントを解説します。
レスポンシブ対応(モバイルフレンドリー)
現在、Webサイトへのアクセスの6〜7割はスマートフォンからと言われています。そのため、Googleは「モバイルフレンドリーなサイト」を強く推奨しています。
チェックポイント
- スマホでも文字が読みやすいか
- メニューが崩れずに表示されているか
- ボタンが小さすぎないか
特にWordPressを使っている方は、レスポンシブ対応済みのテーマ(例:Cocoon, SWELLなど)を選ぶと安心です。
サイトの読みやすさとナビゲーション
ユーザーが「このサイト、見やすいな」「情報が探しやすいな」と感じる設計になっているかは、滞在時間や直帰率にも影響します。
読みやすくする工夫
- 見出し(H2, H3など)を適切に使う
- 箇条書きや太字で重要ポイントを強調
- 1段落の文章は3〜4行程度にまとめる
ナビゲーションの工夫
- ヘッダーメニューやサイドバーにカテゴリーを設置
- パンくずリストで現在位置を明示
- 「関連記事」や「人気記事」ウィジェットを活用
プロフィールやお問い合わせページの設置
Googleは「誰がこのサイトを運営しているのか」を非常に重視しています。透明性と信頼性のあるサイトであることをアピールしましょう。
必要なページ
- プロフィールページ:サイト運営者の簡単な紹介。顔写真があればさらに◎。
- お問い合わせページ:GoogleフォームなどでもOK。メールアドレスだけの記載より信頼性アップ。
- 運営目的の記載:なぜこのサイトを作ったのか?誰のために書いているのか?も添えるとGood。
必須ページの準備
Googleアドセンスに合格するためには、「このサイトは安心して閲覧できる」とGoogleに認識してもらう必要があります。そのためには、最低限の法的・運営情報を明示するページを用意しておくことが重要です。この章では、アドセンス申請時に必ず用意すべき「必須ページ」について解説します。
プライバシーポリシー
プライバシーポリシー(個人情報保護方針)は、サイトに訪れたユーザーの個人情報がどのように取り扱われるかを明示するページです。特にGoogleアドセンスは、ユーザーのCookie情報を利用するため、これを明記する必要があります。
記載すべき内容の例
- 使用している広告サービス(例:Googleアドセンス)
- Cookieの使用とその目的
- ユーザーがCookieを無効にする方法
- お問い合わせフォームから得た情報の取り扱い
※テンプレートを利用してもOKですが、自分のサイトの実態に合わせて微調整することが大切です。
免責事項ページ
免責事項は、サイトの情報を利用したことによる損害やトラブルが発生した場合に、運営者が責任を負わないことを明示するためのものです。これも信頼性や法律的リスクを下げるために重要なページです。
一般的な内容
- 情報の正確性には注意しているが、保証はできない
- サイト内リンクから外部サイトに移動した際の責任は負わない
- コンテンツの著作権に関する注意事項
お問い合わせフォーム
Googleは、ユーザーが運営者に簡単に連絡を取れる手段があるかをチェックします。メールアドレスだけの記載ではなく、フォーム形式の方が信頼性が高く、スパム対策にもなります。
おすすめの設置方法
- Googleフォーム
- WordPressプラグイン(例:Contact Form 7)
サイトマップ(HTML または XML)
サイトマップとは、サイト内の構造やページの一覧を示すもので、ユーザーにも検索エンジンにも有用です。
2種類のサイトマップ
- HTMLサイトマップ:人間の読者向け。ページ一覧としてナビゲーションに役立つ。
- XMLサイトマップ:Google Search Consoleに登録することで、検索エンジンのクローラーにページ構造を正確に伝える。
アドセンス合格だけでなく、SEO対策としても非常に重要です。
アドセンス申請前のチェックリスト
ここまでで、アドセンス申請に向けての土台作りはほぼ完了しています。ですが、いよいよ申請!…の前に、もう一度サイトを最終チェックしておくことが重要です。この章では、「これを確認しておけば安心」という申請直前のチェックリストを紹介します。
禁止コンテンツがないか確認
Googleアドセンスでは、ポリシーに違反するコンテンツがあると即不合格になります。以下のような内容は、知らず知らずのうちに掲載してしまっている場合もあるので注意が必要です。
代表的な禁止コンテンツ
- アダルト・過激な表現
- 誹謗中傷や差別的な表現
- 違法・違法スレスレの商品やサービスの紹介
- 著作権を侵害している画像や文章の使用
- 医療・健康に関する誤解を招く表現(YMYLジャンル)
対応のヒント
- 疑わしい内容があれば一時的に非公開にする
- 画像は著作権フリー素材のみを使用する(例:O-DAN, いらすとや)
外部リンク・アフィリエイトの扱い
アフィリエイト広告を貼ったままでもアドセンス合格は可能ですが、過剰な広告表示や誘導的な表現は避けるべきです。
チェックポイント
- アフィリエイトリンクが多すぎないか?
- 「今すぐ買うべき!」など過剰な表現は使っていないか?
- 外部リンク先が信頼できるサイトか?
アドセンス合格までは、広告の設置は控えめにしておくのが無難です。
サイトの表示速度チェック
Googleはユーザー体験(UX)を非常に重視しています。その中でも、サイトの表示速度は評価に大きく影響します。
表示速度を確認する方法
改善のための対策
- 画像を軽量化(TinyPNGなど)
- 不要なプラグインは削除
- キャッシュ系プラグイン(例:LiteSpeed Cache)の導入
Search Console & Analyticsの連携
Googleアドセンスは、**Google Search Console(サーチコンソール)やGoogle Analytics(アナリティクス)**と連携されているサイトを好みます。
それぞれの役割
- Search Console:Googleの検索エンジンにサイトを正しく認識してもらうためのツール
- Analytics:アクセス解析用のツール。ユーザーの動きが見えるようになる
アドセンスに直接関係なくても、これらのツールが設定されていることで「運営に真剣なサイト」と評価されやすくなります。
これらの最終チェックをクリアすれば、いよいよアドセンス申請の準備は完了です。次章では、「申請手順と審査期間中の注意点」について詳しくご説明します。
申請から合格までの流れと注意点
ここまで準備が整ったら、いよいよGoogleアドセンスへの申請です!この章では、申請の具体的な手順と、審査中・不合格時の対応について詳しく解説します。せっかく整えたサイトを最大限活かすためにも、焦らず丁寧に進めていきましょう。
アドセンス申請の手順
- Googleアドセンス公式サイトへアクセス
→ https://www.google.com/adsense/start/ - Googleアカウントでログイン
→ 既存のアカウントか、ブログ用に新たに作ったアカウントを使用 - 「サイトを追加」から自分のURLを入力
→ https://(あなたの独自ドメイン) - 必要情報の入力
- 氏名(口座名義と一致させること)
- 住所
- 電話番号(認証コードが届く場合あり)
- アドセンスのコードを取得してサイトに貼る
→ WordPressなら「ヘッダーに挿入」できるプラグイン(例:Insert Headers and Footers)を使うと便利。 - 審査開始を確認して、あとは待機!
審査期間とその間の対応
通常、審査には1日〜2週間程度かかりますが、まれに1ヶ月近くかかることもあります。
審査中にやるべきこと
- サイトを放置せず、定期的に記事を更新する
- SNSや被リンクなどで自然なアクセスを増やす
- 不具合やエラーが出ていないか随時チェック
アドセンス側は、**「アクティブで、成長するサイトかどうか」**も見ています。
不合格時の対処方法と再申請のコツ
もし「不合格」の通知が来たら、まずは落ち着いて内容を確認しましょう。通知メールには理由の概要が記載されています。
よくある不合格理由と対処法
理由 | 対応策 |
---|---|
コンテンツの量が不十分 | 記事数・文字数を増やす、古い記事をリライト |
ポリシー違反 | 禁止ワードやリンクを削除 |
ナビゲーション不備 | メニューや内部リンクを整理 |
価値の低い広告枠 | 広告ありきの記事構成を見直す |
再申請のポイント
- 1〜2週間空けて再申請する(同じ状態での連続申請はNG)
- 修正した点を記録し、改善を確認してから申請
- 申請前にGoogle Search Consoleでインデックス登録をリクエストしておくと◎
アドセンス合格は、あくまでスタート地点。合格後にどう収益化していくかは、次の章でお話ししていきます。
合格後の運営のポイント
Googleアドセンスに合格した瞬間は、ブログ運営者にとって大きな達成感があるでしょう。ですが、アドセンスは「合格がゴール」ではなく「収益化のスタート地点」です。この章では、合格後の運営で意識したいポイントや、長期的に収益を伸ばしていくための考え方についてご紹介します。
合格後すぐにやるべきこと
1. 広告ユニットの設定と配置
アドセンス合格後は、管理画面で広告ユニット(表示タイプ)を作成し、サイトに貼る必要があります。
おすすめの広告タイプ:
- ディスプレイ広告(一般的なバナー)
- インフィード広告(記事一覧に馴染む形式)
- 記事内広告(本文中に挿入できる)
WordPressの場合、「Site Kit by Google」プラグインを使えば、広告の自動配置も可能で便利です。
2. 表示位置の検証
広告の位置によって、クリック率や収益は大きく変わります。以下のような場所が一般的に効果的です:
- 記事タイトル下
- 記事中の見出し前
- 記事の最後
ただし、広告を多く貼りすぎるとユーザーが離れてしまうため、ユーザー体験を最優先に配置しましょう。
長期的な収益化のための視点
1. トラフィックを増やす
収益=「アクセス数 × クリック率 × 単価」なので、まずはアクセス数を伸ばすことが最重要です。
アクセスアップの基本:
- SEOを意識した記事設計(キーワード選定・内部リンク)
- SNSからの流入を活用
- 記事更新を継続してGoogleに評価されるサイトに育てる
2. サイトの専門性・信頼性を高める
Googleは「専門性・権威性・信頼性(E-E-A-T)」を重視します。特定のテーマに特化したコンテンツを増やし、読者の悩みに答えるサイトを目指しましょう。
3. アドセンス以外の収益源も検討
アドセンスはクリック課金型の広告ですが、収益が安定しにくい面もあります。中〜長期的には以下のような収益モデルも併用すると、より安定した運営が可能です。
- アフィリエイト(成果報酬型広告)
- 自社商品の販売(電子書籍・講座など)
- noteやYouTubeなど他プラットフォームとの連携
最後に:継続が一番の武器
ブログの収益化は短期的に成果が出るものではありません。ですが、地道に記事を書き、サイトを改善し続けることで、アドセンス収益は確実に積み上がっていきます。
アドセンス合格は「信頼されるサイトを作る力がある」という証明です。焦らず、楽しみながら、次のステージへ進んでいきましょう!